ヘリコバクター・ピロリ菌
ヘリコバクター・ピロリ菌について
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は2~5ミクロンの大きさの細菌で、胃の中に生息しています。この菌は強い酵素(ウレアーゼ)を産み出しますが、これがアンモニアをつくってヒトの胃の酸を中和するため、この菌は胃の中でも生きていけるのです。
我が国のピロリ菌感染率は年代により分かれ、若年者では10~40%で40歳以上(中高年)では60~80%以上といわれています。
感染経路は、経口感染が主なものといわれ、衛生状態の悪い環境で成長した中高年の感染率と一致しますが、はっきりとしたデータはありません。
ヘリコバクター・ピロリ菌について
感染の診断はどうしますか?
ピロリ菌の感染診断には、内視鏡による生検組織(粘膜表面組織)を必要とする検査(迅速ウレアーゼ試験、鏡検法、培養法)と、必要としない検査(尿素呼気試験、血清・尿中抗体検査)があり、それぞれの検査法には診断精度の良し悪し(偽陰性/偽陽性)や長所・短所がるため、複数の検査を用いればさらに診断精度は高まります。
内視鏡を必要とする検査
内視鏡を必要としない検査
どのように治療しますか?
除菌治療は、3種類の薬を1日2回、7日間続けて飲むことで行います。
現在は保険診療で行うことができます。
ピロリ菌の除菌に使われる薬剤